planetscope blog

  • 2008-08-14

jewel orchid!


 

jewel orchid―ホウセキランについて、いろいろと。

 

 

ランといえば、華麗な花を咲かせる胡蝶蘭が有名ですが、ホウセキランというのは花はそれほどきれいではありません。しかし、その名の通り宝石のように美しく煌く葉を持つ不思議なランです。そんなホウセキランについて少し見てみましょう。

 

まずは、とりあえず、ラン科の植物全般について・・・・・・ wikiからテキトーに引用。

太字部分は私の独断による編集です。

 

『ラン科(蘭科、Orchidaceae)は、単子葉植物の科のひとつで、その多くが美しく、独特の形の花を咲かせる。世界に700属以上15000種、日本に75属230種がある。鑑賞価値の高いものが多く、栽培や品種改良が進められているが、他方では、採取のために絶滅に瀕している種も少なくない。

 

南極をのぞくすべての大陸の熱帯から亜寒帯に自生する。被子植物の中では最も後に地球上に現れた植物である。そのため、バイオームのニッチ(隙間)に進出することになり、苛酷な環境に適応してきた。また、花は左右対称で、虫媒花の中では特異なほど効率の良い花形に変異している。短期間に急速に適応放散してきたため種の間の遺伝学的隔たりが小さく、種間雑種や属間雑種ができやすい。また、媒介昆虫との共進化の例が知られており、現在においてもなお急速な進化を続けていると考えられている。

 

ラン科植物はすべて草本で、若干の登はん性のもの(例、バニラ属)がある以外のものは、それほど大きくはならない。茎が大きな塊となって偽球茎(ぎきゅうけい)を形成するものや、そのうえに少数の葉をつける独特な形のものが色々とある。多くのものが厚く硬い葉をもつ。また着生植物となるものが非常に多く、地上に生えるものをわざわざ”地生ラン”と呼ぶほどである。(胡蝶蘭やカトレアなど、花が良く知られているランの仲間の多くが着生ランである。)よって、土に植えるには適さず、栽培には鉢植えの場合はミズゴケ、樹皮チップなどが、自生状態と同じ着生状態での栽培にはヘゴ板、コルクの未加工の樹皮などが用いられる。

 

また、根が太く、発泡スチロールのように膨らんだ感じのものが多い。根の細胞には菌類が共生して菌根を形成しており、ラン科独特の構造からラン菌根と呼ばれる。また、ラン科植物の種子はほこりのように細かく、未成熟な胚のみで胚乳もなく、ほとんど貯蔵養分を持っていない。自然下では発芽の際に菌類が共生して栄養を供給する。さらに菌類への依存を強め、自分自身は光合成をせず、菌類にたよって生きる、腐生植物になっているものが、いくつもの群に見られる。

 

上記の理由で、一般にランの人工繁殖は難しい。これを克服する方法として、糖含有培地を使用して無菌的に種子を発芽・生長させる無菌播種が考案されている。ほとんどの着生ランの種子は、この方法によって容易に発芽するが、菌類依存性の高いとされ地生ランは着生ランと同じ方法では発芽しない場合が多い。腐生植物である腐生ランにいたっては栽培、移植技術すら確立されていない場合がほとんどである。

 

一方、近年は、シュート先端にある生長点を切り出して培養するメリクロンなど、組織培養で増殖する技術も進歩してきている。これは、種子で殖やす場合と異なり、優良な個体を大量に増殖することができるため、洋ランの営利栽培では欠かすことのできない技術となっている。

 

森林性や湿地性のものが多いが、草原に生息するもの、乾燥地に生息するもの、極地や高山にも分布するものがある。しかし分布の中心はやはり熱帯の湿潤な地域で、熱帯雨林では一本の木に何十種類ものランが着生する例がある。』

 

 

 

ま、大体こんなとこです。小学校や中学校の理科の授業の影響で、ランが単子葉植物だというのが意外に思える、なんてこともあるようです。

 

 

 

それでは、私の持っているjewel orchidの写真をどうぞ。たいしたものじゃないんですけどね。。。

PA0_0005.jpg

↑Ludisia discolor 近所のホームセンターで200円で売ってました。

 花が咲き終わったから、捨て値で、ってコトらしいです。。。

PA0_0003.jpg

↑これも、ホームセンターで売られてたもので。MILKから株分けしてもらいました。

夏の暑さにもよく耐えて頑張っています ^~^

PA0_0002.jpg

↑葉のアップ この金色がスバラシイ!

PA0_0007.jpg

↑Macodes petora

こちらはMacodesの原種のほうです。生物部から避暑のためにうちへ来ましたw

が、少し不調で、葉が・・・・・・ メネデールと霧吹きでがんばらせてます。

 

 

では、jewel orchidの葉はなぜ輝いているのでしょうか?

ラン科の植物は熱帯に多く分布します。熱帯の森林の中で生きる植物というのは、常に日光不足との戦いです。熱帯雨林は他の地域の森林とはケタ違いに木の葉の“密度”が高く、その中に入ると昼間でもかなりの暗さです。

このような中で効率的に日光を集めるために、熱帯雨林の低層にある植物の多くに、表皮細胞が凸レンズのような役割をしている構造が見られます

表皮細胞
↑表皮細胞の模式図 http://maruv5.fc2web.com/taiin.htmlより
このようにして、弱い光をかき集めて効率よく光合成を行うことができるのです。
逆を言えば、光を強めてしまうということは、強光下では光が強くなりすぎて葉が焼けてしまうのです。
 
このような構造の他にも、効率的に日光を集めるには、葉を薄く、平べったくすることでより多くの範囲の光を吸収するということも考えられます。
他の植物ではこういう構造も考えられますが、ラン科の場合にはこのような構造をとるわけにはいきません。前述の通り、ランの多くは、というよりほとんどは木の幹に着生するため、地面に深く根を張れる植物とは違い水不足になりがちです。そのような状況で葉を平べったくしてしまうと、水がどんどん蒸散されてしまい、干からびてしまいます。水を蓄えられるようにするために、ランの多くは厚ぼったいはになっています。jewel orchidは地生ランですが、着生ランの性質が多く残ったと思われます。(もしくは、深い熱帯雨林の中ですから、どちらにせよ日光の弱いのだから、それを補うために「レンズ構造」を採っているのだとも考えられます)
 
 
さて、jewel orchidの葉がなぜ輝いているのかに話を戻しましょう。というよりも、もう結論は出たようなものですね。上記のように、表皮組織が細かいレンズの集まりようになっているため、そこで反射した光がきらきらと輝いて見えるということです。お手持ちのランの表面をよく見れば粒状の構造が見られると思います。
b0094125_1541434.jpg

↑Macodes petola の表面のアップ http://budoday.exblog.jp/6904492/より

粒上の構造がよく見えます。

 

美しいjewel orchidの葉は、熱帯雨林という豊かな環境における、激しい進化競争に勝ち残るための手段として用いられたものなのです。

そんなことも考えてみると、ますますランの魅力も引き立つことでしょう。

 
 

 

~参考・引用文献~

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%B3%E7%A7%91

 

http://maruv5.fc2web.com/taiin.html

 

http://budoday.exblog.jp/6904492/

 

http://www2.neweb.ne.jp/wc/i-ueno/jewel%20orchid.html

 

 

 

 

追記  2009年冬、水槽を温室のようにしてこのランたちを保管していたのですが、温度や湿度の管理がまずかったらしく全滅してしまいました(泣)  またの機会があれば再挑戦してみたいです。
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Author:てるてる
沢田 輝
(@Hikaru_Sawada @IWKRterter)
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東京大学広域科学専攻D2(駒場キャンパス)
博士課程より、東京工業大学地球惑星科学専攻から移籍しました。
地球惑星科学のなかでも、大陸地殻の成長と進化などといったテーマの地質学・地球化学あたりの研究をしてます。

中学から鉱物コレクションをはじめて早くも15年くらい、鉱物学から地球科学全体へ興味が広がっていって今こうなってしまったという感じの院生です。
石の話や、大学の話、学問とか関係ない雑記も適当に書いていきます。

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