planetscope blog

  • 2015-03-29

靖国神社の石材 房州石にて クロスラミナ(斜交葉理)など堆積構造観察


  あっという間に冬が終わって桜の季節がやってまいりました。ついこのあいだお正月だと思ったら2015年の25%が既に終っていてとてもつらい気分です。
それはさておき、都内の桜でも見ようと散歩に靖国神社をぶらぶら歩いてきました。そのついでに、地学クラスタにはもはや靖国神社名物、クロスラミナ(斜交葉理)のよく観察できる石材を写真撮ってきました。
靖国神社_鳥居と大村益次郎銅像
↑桜の季節、週末とあって縁日も並び人でごった返していました。ごった返した縁日の人を避けて、なるべく荘厳な感じで鳥居と大村益次郎銅像を撮ってみた。

靖国神社_斜交葉理(クロスラミナ)石材_千葉県鋸山の房州石_都内石材の地学
↑靖国神社参拝の人々の行列。

靖国神社_斜交葉理(クロスラミナ)石材_千葉県鋸山の房州石_都内石材の地学
↑靖国神社の桜は七分咲きくらいでした。

靖国神社_斜交葉理(クロスラミナ)石材_千葉県鋸山の房州石_都内石材の地学
↑さて、靖国神社を出て南側の桜並木、ここも桜の名所で割と有名ですが…

靖国神社_斜交葉理(クロスラミナ)石材_千葉県鋸山の房州石_都内石材の地学
↑上の桜木ばかりでなく、目を下に降ろしてみると…

靖国神社_斜交葉理(クロスラミナ)石材_千葉県鋸山の房州石_都内石材の地学
↑見事なクロスラミナ!! 斜交葉理!! 一目見てこれは房総半島あたりを思わせる堆積岩の石材だっ!!、と思って調べてみたところ、千葉県鋸山から産する房州石であるとのことでした。
鋸山は現在では観光地ですが、もともと凝灰岩および凝灰質砂岩等の石切り場で、江戸時代から1982年まで採掘が行われていた場所です。房州石は比較的柔らかくて加工しやすいことから石材に多用されましたが、風化にあまり強くないため、このような美しい堆積構造を残しているのは稀だそうです。ここ靖国神社の房州石の場合は、塀が屋根付きになっているので風雨を免れてこのような美しい堆積構造を保存した状態になっており、貴重な石材観察スポットといえるでしょう。

靖国神社_斜交葉理(クロスラミナ)石材_千葉県鋸山の房州石_都内石材の地学
↑房州石の観察を続ける。たいはんは砂岩~シルト岩ですが、中にはこの写真のような淘汰の悪い礫岩層も見られます。レキ~砂~シルトまでの級化成層の見られる場所もあり、上下判定もできます。
それにしても、教科書のような見事なクロスラミナだったり級化成層だったり。色合いも落ち着いた黄土色と黒灰色が見事で美しい、これを石材にするセンスは美的にも地球科学的にも抜群であると言えましょう。

靖国神社_斜交葉理(クロスラミナ)石材_千葉県鋸山の房州石_都内石材の地学
↑人通りが多くてスケールのレンズキャップを置くのはここから中断w 桜そっちのけで塀をバシャバシャ写真を撮っていて完全に不審者でしたが、幸いにも靖国神社を巡回中の警備員には捕まりませんでしたw
これはかなり淘汰の悪いレキ層のようですね。

靖国神社_斜交葉理(クロスラミナ)石材_千葉県鋸山の房州石_都内石材の地学
↑せん断されてるものも数多く見られます。

靖国神社_斜交葉理(クロスラミナ)石材_千葉県鋸山の房州石_都内石材の地学
↑こちらもブチブチせん断されてます。

靖国神社_斜交葉理(クロスラミナ)石材_千葉県鋸山の房州石_都内石材の地学
↑というわけで、以上、靖国神社の堆積岩石材でした。
都会のビルで石材を観察して地学巡検をやるというものも流行っていますが、多くは花崗岩質岩石だったり、あるいは変成岩だったり、堆積岩なら石灰岩や大理石などの中の化石がターゲットになることが多いようですが、ここ靖国神社では房州石の凝灰質礫岩~砂岩~シルト岩といった堆積岩、それもクロスラミナや級化成層などの堆積構造が観察できる貴重なロカリティ(?)となっています。都内石材巡検をする場合は、ぜひこの靖国神社南側の塀をつぶさに観察してみてください!!
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  • 2015-03-03

浅草橋ミネラルショーに行ってきた


  2015年から新しく開設された「浅草橋ミネラルショー」に行ってきました。浅草橋駅西口を降りて目の前のビル「ヒューリックホール」にて、2月27,28日, 3月1日と金土日の3日間に渡って開催されました。
私は金曜と土曜と用事があって、日曜に行くことに。しかし前日に夜まであれこれ仕事していたら起きたら正午、その後には最寄りの鉄道が踏切事故を起こすなどのトラブル続きで結局会場に着いたのは14時半ごろに。。

さっそく、ビル2階の第1会場入口で入場料の500円を支払って会場に入ります。
2015年1st浅草橋ミネラルショー_会場内の様子
↑会場入ってすぐの様子。

2015年1st浅草橋ミネラルショー_会場内の様子
↑第1会場の全体の様子。想像以上に広い。
が、実際には、宝飾系とパワスト系が99%を占めており、私達のような地学寄りの鉱物趣味人にはめぼしいものはあまり無い、という状況でした。正直
…と、ガッカリしていたところなんですが、この写真の眼の前のインド人女性のところで、ダイヤモンド原石、それも八面体自形結晶1辺5mmもあるものが5,000円で売りだされていたので購入。その他、砕屑性の円磨されたダイヤモンドや細かい砂鉱ダイヤモンド(青・黄・オレンジなどの蛍光を示す粒を含む)、石墨化しかかっているものなど、地学的にはオモシロイものが1000円前後の値段で結構な量があったのでここで有り金の大半を消耗して帰って来ましたw ダイヤモンド原石の鉱物標本になりそうなモノは案外お手頃価格で手に入れるのは難しいのでこれはこれでよかったと思います。 
鉱物採集人ならわかる、どんな場所でも「あると思って探さなきゃ無い」の心得は標本購入の場面でも発揮されたのでした。

2015年1st浅草橋ミネラルショー_会場内の様子
↑第1会場で見つけたオモシロネタ石。ワイオミングクラトン近辺に新生代のリフト活動で噴いたマントルゼノリスの石がなんと2万円程度で売られていましたww すぐ近くにこの石の研究をしている人がいるので、ちょっと心のなかでニヤニヤしながら手にとって見ていたら、お店の人曰く「凄くパワーが強くて、現地の方では瞑想するときに使うんですよ~」と声をかけてきて「へ、へい…ww」と僕は苦笑いすることしかできませんでしたねww

2015年1st浅草橋ミネラルショー_会場内の様子
↑浅草橋ミネラルショー第2会場の様子。第1会場よりははるかに狭いですが、埼玉や東京のアマチュア鉱物採集の同好会の方々が幾つかブースを出店していて国産採集品なども売られていましたが、来ている客層が若い女性などやはり宝飾系が中心なので、商売は全く繁盛しなかったとのことお話しておりました…

2015年1st浅草橋ミネラルショー_会場内の様子
↑浅草橋ミネラルショーの話題展示としてあげられていた、子供なら入れるサイズのアメシスト巨大晶洞。ブラジルのいつものやつですので、まぁなんも珍しくないですが、たしかに子供にしたら面白い展示かもしれませんね…
しかし、ブースとこの展示の間の通路があまり広くなかったので、さらにミネラルショーお決まり人混みだしで、全体をイイカンジに入れて写真を取ることができなくて… 持っていたカサを標本のスケールにしたので、ご参考までに。

全体的に言えば、まぁこの感じだったら来年は来なくてもいいかな、って気がしましたかね。同期間に池袋で別のミネラルショーもやっていて、そちらは客足もまばらだったとかいう噂も。 別々に色々なところで盛り上がっているような感じの空気を作りたかったのかもしれませんがちょっと無理があった気がします。 いっそ統合して会場代とか安く抑えてもいいんじゃないかな、と思いましたが、はて、どうなることやら。
まだ初回ですので、鉱物趣味人としては、この浅草橋ミネラルショーの今後数年の動向を見守ろうと思います。

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Author:てるてる
沢田 輝
(@Hikaru_Sawada @IWKRterter)
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(館長のブログ)

東京大学広域科学専攻D2(駒場キャンパス)
博士課程より、東京工業大学地球惑星科学専攻から移籍しました。
地球惑星科学のなかでも、大陸地殻の成長と進化などといったテーマの地質学・地球化学あたりの研究をしてます。

中学から鉱物コレクションをはじめて早くも15年くらい、鉱物学から地球科学全体へ興味が広がっていって今こうなってしまったという感じの院生です。
石の話や、大学の話、学問とか関係ない雑記も適当に書いていきます。

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