planetscope blog

  • 2011-02-28

1-2 「千葉石」の読み方について…


  本館planetscopeで千葉石の特集ページ作りました!

http://teruteru.bakufu.org/Chibaseki.html


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ところで、この「千葉石」という鉱物名、普通の日本人なら間違い無く「ちばいし」と読むかと思いますが、正しくは「ちばせき」なのです。
自分も他の鉱物愛好家も「ちばいし」の方がしっかり来ると感じているようですが、実は日本の科学界にあるルールが存在します。

1955年、日本鉱物学会(2007年に日本岩石鉱物鉱床学会と統合して日本鉱物科学会となった)が、”鉱物の和名は「石」と「鉱」以外は片仮名で書く。「石」は非金属光沢を持つ鉱物に使い「せき」と読み、「鉱」は金属光沢を持つ鉱物に用い「こう」と読む”というルールを定めました。

このルールに従うと、
石英 → セキエイ
黄鉄鉱→ オウテッ鉱
白雲母→ シロウンモ
束沸石→ タバフッ石

…などということになってしまい、とても読みにくくなります。このため現場ではこのルールはほとんどシカトされて続けています。ただし、文部省の検定を受けたような教科書などではこのルールに倣うため、造岩鉱物のところを見ると、

輝石 → キ石
角閃石→ カクセン石
長石 → チョウ石

のようになっている場合があります。もちろん、漢字で書いてあるものもありますが。そのほうが分かりやすいですよね。

戦後少しの間、漢字廃止論などが議論されていた影響で鉱物名もこのような自体になってしまったのだと思われますが、やはり日本人にとっては漢字混じりの便利さというのが捨てられません。例えば、セイシンドウ鉱では鉱物であるということしかわからないですが、青針銅鉱なら青い針状で銅を含んだ鉱物というところまで伝わります。今後も鉱物の和名における幹事の役割はなくならないとして間違いありませんね。


さて、今回の「千葉石」に話を戻すとこれも「ちばせき」と読むべきということになりますが、他の鉱物でも例えば斧石Axiniteは「ふせき」と読む場合もありますが「おのいし」と読まれることのほうが多いです。宝石のガーネットとして有名な柘榴石やターコイズで有名な「トルコ石」も、「ざくろいし」や「とるこいし」と読むのが普通で「ざくろせき」や「とるこせき」とは読まないでしょう。

このへんの読み方は、サイエンスとしてはなにか統一的な基準を儲けたくなりますが、言葉である以上、使う人々の感性というものが尊重されれば良いと思います。サイエンスの場面ではちゃんとラテン語表記の「学名」というものが国際的に存在するので、和名と学名の対応さえちゃんとしていればよいでしょう。

ちなみに、生物の分野ではそのへんがより一層複雑な事情があるみたいで和名と学名の対応、複数存在する和名や一般に用いられてきたの慣用名などとの関係などなど、課題が多いみたいです。


まとめ

「千葉石」はルールとしては正しくは「ちばせき」と読みます。ただし、言葉としては「ちばいし」の方が正しいと思います、少なくとも日本語ユーザーとしての私は(笑)



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まだまだ千葉石特集は続きます!
鉱物学的なこと、地球科学的なこと、さまざま!

続きはこちら↓へどうぞ!
http://teruteru.bakufu.org/Chibaseki.html



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沢田 輝
(@Hikaru_Sawada @IWKRterter)
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(館長のブログ)

東京大学広域科学専攻D2(駒場キャンパス)
博士課程より、東京工業大学地球惑星科学専攻から移籍しました。
地球惑星科学のなかでも、大陸地殻の成長と進化などといったテーマの地質学・地球化学あたりの研究をしてます。

中学から鉱物コレクションをはじめて早くも15年くらい、鉱物学から地球科学全体へ興味が広がっていって今こうなってしまったという感じの院生です。
石の話や、大学の話、学問とか関係ない雑記も適当に書いていきます。

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