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  • 2011-08-31

寄居-釜伏-長瀞-親鼻 を歩いてみた地学散歩


  ※一部画像準備中ですが、ご了承ください。


訪問日 2011年8月29日

寄居_釜伏_長瀞_親鼻ルート地図
↑今回歩いたルートです。

荒川に掛かる橋
↑A地点の橋から荒川を撮影、やや水が多かった。

折原1 小さい橋
↑城址公園を通りぬけ、道を歩く。写真はB地点の小さな橋

折原2 曲がり角
↑C地点、ここが曲がり角、中間平と書いてある看板がここから現れるのでそれに従って進んでいく。

折原3 桑畑跡の開けた場所
↑D地点、曲がり角の後、少し林の中を歩くと開けた高台に出る。
 地形図には桑畑とされているが、雑草がボウボウになっている部分も多く放棄された農地?
 いずれにしても気持の良い草原でよかった。

折原4 看板
↑上の写真と同じところ。看板に従って進む


~画像準備中~
↑E地点、先ほどの桑畑跡を抜けると再び林に入る。入って暫く行くと左側斜面の下の方に小さな絹雲母片岩の露頭があった。絹雲母片岩は砕けるとサラサラとした感触の粉になる。また、水を含むと粘土のようになります。


~画像準備中~
↑露頭のアップ 

その後も中間平ヘの看板に従って道なりに林の中を進むと、ちらほらと絹雲母片岩の小さな露頭が見られました。


中間平1
↑F地点、中間平につくとまた少し開けた場所が広がる。緑地公園と行って入るものの、大したものはない。
 あずま屋と公衆トイレがあるので休憩には使える。

中間平2
↑中間平から下を眺める。寄居の町がよく見える。

中間平のすぐあとの石墨片岩の露頭
↑G地点、中間平を過ぎるとまた林に入る。入ってすぐの右側斜面に、石墨片岩の露頭がある。


石墨片岩アップ
↑石墨片岩のアップ、長瀞の岩畳と同じ岩石です。


~画像準備中~
↑G地点から少し行くと滑石片岩の露頭も現れる。


滑石片岩のアップ
↑滑石片岩のアップ
 滑石はモース硬度が1で大変柔らかい鉱物で、滑石片岩も爪で簡単に傷がつくことから鑑定できます。


中間平と釜伏峠の間は大小様々な露頭が数多く見られます。岩石は絹雲母片岩、石墨片岩、滑石片岩の3種類が見られます。これらは乱雑に混ざって現れますが、釜伏に近くなるに連れて滑石片岩の出現頻度が上がってくるように見えました。
絹雲母片岩と石墨片岩は付加体の砂泥互層が元になっていると考えられます。両者の違いは石墨の有無ですが、泥岩のほうが有機物に富んでおり、それが編成されることで石墨になったのでしょう。
滑石片岩は蛇紋岩が絹雲母片岩や石墨片岩などの石英にとむ岩石と反応してできたと考えられます。
蛇紋石+石英+ →滑石+水 
(Mg,Fe)3Si2O5(OH)4+2SiO2 →Mg3Si4O10(OH)2+H2O
のような反応が考えられます。


釜伏の集落
↑H地点、釜伏の集落。のどかです。

釜伏関所の看板
↑上の写真の集落の脇の看板。関所だそうで。

20万分の1シームレス地質図では、釜伏の集落あたりから超塩基性岩に塗り分けられていますが、その後も片岩の露頭が多々現れます。多くは滑石片岩ですが、石墨片岩・絹雲母片岩もありました。


釜伏の滑石片岩露頭
↑H地点付近の滑石片岩の露頭。

釜伏峠
↑I地点、釜伏峠に到着。ここにもあずま屋があったのでそこで昼食をとった。
 釜山神社観光と思われる車も数台来ていました。
 ちなみに、この狛犬の台座の岩は蛇紋岩でした。
 
釜山神社
↑J地点、上の画像の狛犬の間を通って進むと釜山神社の建物がある。

釜伏山頂上を目指す
↑神社の脇の道を通って釜伏山頂上を目指す。
 なお、山頂よりも奥へ行くと、日本水という有名な湧き水に至る道があるそうだが、がけ崩れの恐れアリとして通行止めになっていました。蛇紋岩地帯ですから、仕方ないですね… 

釜伏山頂上への道の途中
↑山頂へ向かう道の途中だが・・・

釜伏山頂上への道の途中の滑石片岩
↑上の画像の左下部分に岩石が露出している部分があったのですが、滑石片岩でした。
 20万分の1シームレス地質図では「超苦鉄質岩」として紫に塗り分けられている部分の中からも
 結晶片岩が多々出るようです。ここに来てまで出るとは思ってませんでしたが、ね。


釜伏山の蛇紋岩
↑神社から少し行くと、地面の岩はようやく蛇紋岩ばかりになります。
 釜伏山の蛇紋岩は繊維状蛇紋石を多く含んでいました。
 この前の神奈川県衣笠の蛇紋岩はハルツバージャイトの跡のように沢山の頑火輝石を含んでいたので、それに比べると十分に蛇紋石化が進んでいる蛇紋岩らしい蛇紋岩(?)、と感じました。


釜伏山の看板
↑釜伏山頂途中にあった看板。
 釜伏山の蛇紋岩のことを看板はこんなふうに説明してました。。。

コーリンガ石化している蛇紋岩
↑山頂までの道のり、後半の最後の部分は岩場で少しきついが、鎖の手すりもあり楽に登れる。
 このあたりの蛇紋岩はほとんどが表面はコーリンガ石またはプラグナテリ石といった赤い鉱物に変質している。
 これらの鉱物に関しては、以前書いた衣笠の蛇紋岩の記事を参考にしてください。 


釜伏山頂からの景色
↑N地点、山頂からの景色。山頂は林におおわれており、それほど景色は良くない。
 地面は全て蛇紋岩からなる。下と同じで繊維状のものやコーリンガ石などの変質鉱物になっているものも。

~~
↑帰りは塞神峠と書かれた看板に従って降りると、L地点に出る。
 降りる道は両脇に杉の木が植えられ、赤いリボンで道が示され手織り迷うことはないが、通っている人が少なく下草が生い茂っていたりクモの巣がたくさんあったりでした…

釜伏から長瀞への道
↑L地点からはまた舗装された道をゆく。
 
L地点からは道の両側に大小様々な露頭が現れます。岩石は滑石片岩、石墨片岩、絹雲母片岩と、のぼりの時と同じ組み合わせでした。


道の裏の露頭
↑M地点、道の右側の裏側斜面にやや立派な石墨片岩の露頭がありました。

道の裏の露頭2
↑終局によって歪んだ部分。結晶片岩ではごくふつうのコト。

~画像準備中~
↑N地点の急カーブの両側に石墨片岩の大きめの露頭がありました。

道から長瀞方面を眺める
↑N地点から少し行ったあたりから、長瀞方面を眺める。
 歩くには気持の良い道だと思います。

長瀞駅への看板
↑長瀞への看板も道沿いに幾つかありました。

沢があらわれる。
↑O地点手前辺りから沢に沿った道になる。
 沢の転石、沢の騎士に現れる露頭は相変わらず絹雲母片岩、石墨片岩、滑石片岩の3種類でした。
 このへんになると疲れてきた…

菊水岩看板
↑O地点辺りにこんな看板があったので少し見学。

菊水岩、沢を越える
↑沢を超えた辺りに、褶曲が綺麗に現れている露頭があるとのことでした。
 沢はパッと見たかんじ、このあたりでも石墨片岩や滑石片岩が主体だったと思います。


褶曲と説明の看板
↑沢を超えたところにある褶曲とその説明の看板

褶曲
↑褶曲の様子。画像幅約2m
 岩石は主に赤鉄片岩からなる。赤チャートが変成されて出来た結晶片岩。一部、緑泥片岩もある。 

このあたりになると絹雲母片岩&石墨片岩という砂泥互層の変成岩や滑石片岩という蛇紋岩の変成岩だけでなく、玄武岩が変成された緑泥片岩や、チャートが変性した赤鉄片岩、紅簾片岩、石英片岩といった岩石も入るようですが、沢の転石はほとんどが前者たちであったように見えました。(このへんになると疲れてきてちゃんと見てなかったんですがねw)


長瀞の街に出た
↑沢沿いに歩くとP地点で長瀞の街に出ます。

長瀞の崖
↑Q地点あたりには山側斜面に崖がいくつもあり、結晶片岩の層理がよく見えます。
 この面で地すべりしたら怖いですね・・・

紅簾石片岩への看板
↑R地点、荒川河原にある有名な紅簾石片岩のポットホールヘの看板
 親鼻橋の西側に民家の脇道みたいなところにある看板ですが、実際、民家の裏路地みたいなところを通るのが正規ルートですw しかもこの看板、ゴミ捨て場の脇にあって…笑

親鼻橋からポットホール
↑親鼻橋から紅簾石片岩を眺める。左手の奥の少し隠れてる丸い穴があるのがポットホール。中は相変わらず雨水やゴミが吹きだまってて汚い…



と、ポットホールの脇の河原でゆっくりした後、親鼻駅から電車で帰還しました。
足は疲れましたが、まぁハイキングルートとしてはありかと思いますので、みなさんもどうぞ(^^)









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コメント

相変わらず地学巡検らしさあふるる巡検っぷりで。
暑いのにすごいですねまたこれw
釜山神社の参道はまた変なところですよねw
ここらへん全部まとめて歩く人が居ると思わなかったwww

水神

よく実況を報告していますね。お疲れさんでした。タメになりましたよ。この山の下、トンネルです。80キロくらいで吹っ飛ばすんです。有料で、410円。トンネル工事が困難だったと聞きます。な~んでかというと、説明の予知は余地はないでしょう。その名も気高い蛇紋岩様。脆いのです。出水もあります。難工事を経てのトンネル開通だったと聞きます。私、付近の元社会科教員です。

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沢田 輝
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東京大学広域科学専攻D2(駒場キャンパス)
博士課程より、東京工業大学地球惑星科学専攻から移籍しました。
地球惑星科学のなかでも、大陸地殻の成長と進化などといったテーマの地質学・地球化学あたりの研究をしてます。

中学から鉱物コレクションをはじめて早くも15年くらい、鉱物学から地球科学全体へ興味が広がっていって今こうなってしまったという感じの院生です。
石の話や、大学の話、学問とか関係ない雑記も適当に書いていきます。

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