- 2011-10-24
秩父鉱山大黒のミメット鉱
訪問日 2011.9.11
9月11日は2年連続で秩父鉱山に行きましたw 昨年の様子はこちらをどうぞ → 鉱物採集日記@秩父鉱山
昨年は、友人と西武線と秩父鉄道と路線バスを乗り継いで行きましたが、今年はD会のメンバーの方の自動車に乗せて連れていって頂きました。やはりクルマは楽ですね(笑)電車&バスで行ったというと、その気合に驚いたと言われます(^^;)
大黒は、秩父鉱山で最も有名な産地の一つですが、私が過去に行ったときは下流側の河原の転石を探していましたが、今回採集したのは大黒沢とそのすぐ真下のポイントでした。こちらのほうが採集できる鉱物は充実しています。
今回は大黒沢の入り口付近の転石からミメット鉱Mimetiteの比較的シャープな結晶を採集できました。

母岩はガサガサとした石英で黄鉄鉱の結晶を伴っている。画像幅約25cm

黄色い粒がミメット鉱。こちらはシャープな結晶面の見られない粒状のもの。

シャープな六角形の結晶面が見える。結晶のサイズは2mm程度。
完全な六角柱ではなく、樽状の側面が膨らんだ六角柱になっているのだと思われる。

15倍に拡大して撮ってみた。
ミメット鉱は黄鉛鉱とも呼ばれ、Pb5(AsO4)3Clという組成を持つ鉱物です。
砒素をリンに置き換えたものは緑鉛鉱Pyromorphiteで、互いに固溶体を形成します。結晶構造からはリン酸塩鉱物である燐灰石Apatiteのグループに分類されます。ちなみに、秩父鉱山では水酸エレスタド石も有名ですが、エレスタド石グループは燐灰石のリン酸基を硫酸基と珪酸基に半分ずつ置き換えたものに相当し、これもグループの仲間と取ることができます。
緑色の黄鉛鉱もあるし、黄色の緑鉛鉱あるし、なので、もしかしたら、今回私が採ったものも緑鉛鉱かもしれませんが、大黒沢は砒素を含む鉱物も多いのでおそらくミメット鉱であろうと判断しました。厳密なことは分析に掛けないとわかりません…
最後に、秩父鉱山大黒の産地の様子の写真を数枚。

本流の川、川を少しジャブジャブしながら大黒沢へ接近!

大黒沢への入り口付近の河原。ここでミメット鉱を含む転石がありました。

大黒沢の様子、結構急な沢です。真ん中に小さく同行者の方が映ってますのでスケールの参考にしてください。落石注意です。
この沢の上の方では割りと毛鉱、ブーランジェ鉱などのアンチモン鉱物も多く見られました。
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