planetscope blog

  • 2013-09-07

イギリスの飯は不味くもなかった


  アイルランド&イギリスの雑記第二弾である。


世界で最も不味い料理ベスト3は「香辛料のないインド料理」「ワサビのない日本の寿司」そして「イギリス料理」であるというジョークがあるらしい。
どこが起源なのかよくわからないこのあまり日本的ではないアメリカンな雰囲気も漂うジョークである一方で、近頃の子供化した味覚の日本人はサビ抜き寿司を食べるのも普通となっている中、ワサビのない寿司を挙げてくる通な味覚は一体どこから来たのかよくわからないが、ともかくイギリス料理が不味いというのは世界共通認識であると言われる。
そんな中、アイルランドとイギリスに3週間半ほど地質調査に行くことになり、もしかしたら飯の不味さに餓死する可能性もあるのでは、と戦々恐々としながら現地へ向かったのだが、それは全て杞憂であったのだった。


答えから言うと、グローバル化の世界の中で、「不味いイギリス料理」という地域固有性を持った伝統文化はすでに絶滅してしまったようだ。


今回の旅では、レストランにも何度か入ったものの、主にコテージを借りて皆で自炊して生活していた。
当然、現地の様々なスーパーマーケットに足を運ぶことになる。
日本に比べれば新鮮とは言いがたいが それでもオーストラリアのスーパーよりは品揃え豊富で新鮮さも高かった気がする。


アイルランドでは、Westportというやや大きな街にはSuperValueなるスーパーがあり、ヨークベニマル程度かそれ以上の存在感はあった。
ここでは、最低限、美味しいものがそれほど高価でなく手に入る。
しかし地方の小さなスーパーや個人経営の商店ではそうも行かず、あまり新鮮でないが高値な野菜や果物が並び、
肉類はハム・ソーセージのようなものしかない、などの店も確かにあった。
けれども、ハム・ソーセージ・ベーコンの類は日本に比べれば破格的に安く、またどれも味が良い。
ソーセージは日本のような「カリッとプリっと」したものではなく、肉団子のようなものがほとんどであるが、それはそれで良かった。

アイルランドで入ったレストランはやや高い店を選んだ(ランチで1000円前後)のもあったが、日本の基準で考えても商売になるくらいには値段の分、普通に美味しいものが出てきた。
ビーフがジューシーなハンバーガー、スモークサーモンのサラダ(アイルランドの大西洋側ではサーモンの養殖が盛んである)など、特産品といえるほどのものではないが、それなりに美味しい。
ビジネスホテルに宿泊した際に、併設されたレストランに入った時にchicken curryがあったので注文してみたところ、


「rice? Bread? Potato?」


と聞かれ、当然のようにライスを選んだが、するとタイ米のような細長い形状ながらも、ややふっくらとした白米に日本風のカレーがかかった「カレーライス」が出てきたのは驚いた。
味も普通に日本で食べる食堂で出てくるようなカレーと同じである。


しかしもっと驚いたのはPotatoを選択した者に出されたものが、通常のフライドポテトが平皿いっぱいに並べられそこに日本風のカレーがかかっていたことである。
斬新な食べ方であるが、どうもポテトがとても好きな国民らしい。


海を渡ってイギリスはウェールズに行き、調査は続いたが、こちらはさらに状況は良かった。
TESCOなる巨大なスーパーマーケットがあり、キッコーマンの醤油や日本米など、日本食の食材が最低限あった。(味噌はなかったが…)
また野菜の品揃えも良く、きゅうり、ナス、白菜、キャベツ、レタス、サニーレタス、スイートポテト(安納芋のような粘り気が強く甘味も強い)…ほとんどなんでもある。
肉類も豊富にあって、アイルランド同様、ハム・ベーコンの類はもちろん、豚肉、牛肉、ともにリーズナブルで美味しかった。
果物類は、様々な国から輸入があり、しかも比較的安価である。


またもやビジネスホテル併設のレストランで食事を何度かしたが、ハンバーガー、ピザ、スパゲッティ、インドカレーなどを食べたりした。どれも普通に旨い。値段なりの味と分量が出てくるので文句は無かった。
朝食は「English Breakfast」なる伝統があり、ベーコン、ソーセージ、焼いたマッシュルーム、トマトソースの煮豆、トースト、シリアル…などというセットが定番である。一番初めに食べた時は、素直に美味しいと思った。久しぶりに朝食からお腹いっぱい食べてしまった。
このEnglish Breakfastはどこに行っても味のばらつきが恐ろしいほど小さい。すなわち、不味いものが出てくる心配はない。それと同時に、毎日のように同じものを食べ、しかも日本人には不慣れな肉類多めの朝食なので、ものすごい勢いで飽きてくることには注意されたい。
もうひとつ、イギリスの外食を語る上で外せないのが「Fish and chips」である。この料理は不思議なもので、やや高級な雰囲気のあるレストランで、少しだけ洒落た盛り付けで1000円以上するディナーのメインになる一方、テイクアウトのFish and chipsスタンドがそこら中にあり、アホみたいに大量のフライドポテトとアホみたいにデカい白身魚のフライが300円程度で食べることができる。前者はやや味もあるにはあるが、日本のHUBを超えるクォリティーは出てこないと思ったほうが良い(量はあるけれど)。後者については、もはや「ポテト=デンプン、白身魚=タンパク質、フライ=脂肪、これぞ三大栄養素!!!!!!!!!!!!!!」という感じで味も素っ気もない感じなのでとりあえず食べられない酷い味付けとかは出てこないので安心して良い。大学近くにこういうスタンドがあったらお金に困ったときに利用しても悪く無いかなぁ…と思える程度には食べられるものが出てくる。


最後にコーヒーについて書いておく。紅茶の国イギリスなので、そこらじゅうで紅茶には安価にたどり着けるが、一方でコーヒーも全く普通に飲まれている。むしろ紅茶よりも存在感はあった。しかも、アメリカンのように「色のついたお湯」みたいな薄いコーヒーが出てくる心配はない。濃くてそれなりに美味しいコーヒーが普通に出てくるのは、コーヒー中毒の私にはとても嬉しかった。


色々と書いてみたが、総じてイギリスの食事は悪いものであった印象はなかった。よくネットで酷評されていたり、マズイ飯スレが立ったりするが、本当に本当に伝統的なイギリス料理はすでに滅亡しているようなので、これからイギリス旅行に行く人達はそれほど心配しなくて良いと思う。
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東京大学広域科学専攻D2(駒場キャンパス)
博士課程より、東京工業大学地球惑星科学専攻から移籍しました。
地球惑星科学のなかでも、大陸地殻の成長と進化などといったテーマの地質学・地球化学あたりの研究をしてます。

中学から鉱物コレクションをはじめて早くも15年くらい、鉱物学から地球科学全体へ興味が広がっていって今こうなってしまったという感じの院生です。
石の話や、大学の話、学問とか関係ない雑記も適当に書いていきます。

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