planetscope blog

  • 2016-10-05

太陽系誕生の年代に"うるう年"を考慮してみた結果…


  現在の人類が知っている太陽系最古の物質は、Eflemovka隕石中のCAIというカルシウムとアルミニウムに富んだ鉱物からなる粒子の鉛同位体比高精度分析から得られた45億6720万±60万年前という値である(Amelin et al., Science, 2002)
これだけ古い年代をこんなに高精度で分析したら、確実にうるう年の誤差を受けているはずであるが、そのことを指摘した先行研究は皆無である…!!

Solar System 太陽系のイラスト いらすとやより

さて、とりあえず誤差は置いといて、45億6720万年前をうるう年入で再計算するとどうなるか。
うるう年は4年に1回1日増える、つまり4×365=1460年で1年分の誤差が発生する。
従って、T年前という年代値にうるう年を加味させるには、Tに1459/1460(=0.999315...)を掛け算すれば良い。(厳密に言えばちょっとちがうけど、大体あってます。末尾参照)

    45億6720万年前×1459/1460=45億6407万年前

なんとその差は313万年!! 分析による誤差60万年を遥かに上回るではないか!!

ついでなので、地球最古物質として知られている西オーストラリアのジルコンという鉱物の砂粒についても計算してみよう。こちらの年代は44億400万±800万年前である(Wilde et al., nature 2001).
※この論文で最古はこの44億…万年だが、その後の検証で得られている最古は43億8000万年前までである。まぁ今回は景気良く古い方で計算しよう。

    44億400万年前×1459/1460=44億98万年前

その差は302万年、今度は誤差800万年に埋もれておりますね。それもそのはず、さっきの隕石は誤差が100万年を切っているというとんでもなく高精度で分析してしまったがためにああいう結果になっているのですから。

結論: 数億年スケールの年代測定値で誤差が100万年を切るというのはなかなかありませんので、うるう年はそんなに気にしなくて良さそう。


とても雑な記事を書いてしまいましたが、もちろん本気にはしないように。世の中の年代値というのは、同位体比の分析結果を元に、ただ単にSI単位系の秒数から24時間365日の計算をしただけですからね。同位体比が全てなんですよ!同位体比!そもそも地球の公転周期が過去ずっと同じだったわけなさそうだし!

※多少厳密に言えば、
X[h]をうるう年なしに年数T'[year]に直すと、
 T'=(X/24)/365
うるう年込みの年数T[year]なら
T=(X/24)/((365*3+366)/4)
これらの式からXを消去して
 T=365/((365*3+366)/4)=0.99931553...
なので、まぁだいたい合ってる。


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沢田 輝
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東京大学広域科学専攻D2(駒場キャンパス)
博士課程より、東京工業大学地球惑星科学専攻から移籍しました。
地球惑星科学のなかでも、大陸地殻の成長と進化などといったテーマの地質学・地球化学あたりの研究をしてます。

中学から鉱物コレクションをはじめて早くも15年くらい、鉱物学から地球科学全体へ興味が広がっていって今こうなってしまったという感じの院生です。
石の話や、大学の話、学問とか関係ない雑記も適当に書いていきます。

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