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  • 2012-04-16

熱輸送物理学


  今期、機械工学科の熱輸送物理学を受講することにしてみました。
初回講義ノートをメモとして載せておきます。


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1.「熱」の授業の分類
・熱力学:熱の移動プロセスを考えずに、状態間の因果関係っを扱う。
・熱輸送学(伝熱学):熱の移動プロセス(どのように熱が伝わるか)を扱う。
これらを合わせて、通常、熱工学と呼ぶ(燃焼学も含めることも)


2.熱輸送(伝熱)形態の分類
・伝熱学:正味の物質移動(熱エネルギーのキャリアの移動)を伴わない物体間の熱輸送。
   主として固体中の例を考える(液体中でも存在)
  ex.)断熱材、フィンの中など
・熱伝達:流動場での熱輸送。流動による移流の寄与の付加。
    ex.)扇風機、ファン、湯沸かしなど
・輻射伝熱:物質を解する必要のない、真空でも可能な電磁波による熱輸送。高温で著しい。
    ex.)太陽光、ボイラーなど(熱伝達の悪い系では低温でも重要)


3.用語の整理
・エネルギーenergy[J]:
何か仕事わなしうる能力 cf)能源
・熱エネルギーtheraml energy Q[J]:
エネルギー形態、物質を構成する原子分子のランダムな運動エネルギーの総和
・熱heat Q[J]:
  温度の異なる物体間を移動するエネルギー
   cf)物体が得る・失うのは熱エネルギー
   ※熱=熱エネルギーと定義する場合もあるので注意。
・伝熱heat transfar:
  温度の異なる物体間での熱エネルギーの移動。
  ※熱・伝熱ともに、移動中の形態は熱エネルギーとは限らない(電磁波や化学物質のエネルギーなど)
・熱輸送heat transport:
  (素過程に着目した)伝熱の途中プロセス
  ・素過程として熱伝導、輻射輸送・移流advectionによるエンタルピー輸送を考える。
  ・ハイ
  ・熱伝導、輻射⇒温度差で生じる
   移流    ⇒温度差によらない
・熱流速heat flux:
  単位時間・単位面積あたりの熱輸送量
    q[W/m^2]=Q/(Δt・A)=Q’/A
   ※このとき、Q’[W]を熱流と呼ぶ。
・対流convection:
流動、特に熱輸送や物質輸送を伴う流動
・熱伝達:
対流の生じうる場での伝熱(伝熱と同義で用いることもある)
・温度temperature T[K]:
   物体の熱い冷たいを表す尺度で、熱平衡に達した2物体が共有する状態量。


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理学部で習う熱力学+統計力学、あるいは流体力学では中々扱われない実際的な問題が扱えて面白そうです。
熱流体の取扱は地球惑星科学でも必要になることは多々あると思いますが、学部の中の地球惑星科学科や物理学科の授業では独立した授業はないので他学科を受けて見ることにしました。
物理学科の熱力学の授業ではしつこく「熱エネルギーと内部エネルギーは違うからな!間違えるなよ!」と言われるところも、しれっと熱エネルギーと表記しているなど、学問分野による違いで、用語の使い方も変わるところも面白いですね。こういったことに対して目くじらたてる人がいたりしますが、そこは「奥ゆかしさ」ぐらいで受け入れるのがいいのかな。まぁ最近の流れである学際融合などの場面で用語の使い方のちがいゆえに余計な混乱が生じる可能性もありますので、気をつけなきゃいけないのかもしれませんが...
また、日本語では「熱」でまとめられているところを、英語では「heat」とthermal」を区別して使っているところも面白い。
ともかく、色々と発見の多そうな講義なのでこれからの進展を楽しみにしています。

  • 2012-01-20

「タウリン1000mg配合」は「1g」ではない!


  栄養ドリンクの代表格として有名な、リポビタンD
CMの「タウリン1000mg配合」のフレーズは誰しもが知っていますね。

あのCMを見て、ちょっとものしりな人は、

「1000mgって、1gじゃん。広告宣伝のため、多く見せかけるように1gを1000mgなんて表現してるだけでしょ。
 だいたい、タウリンなんてそう珍しい成分でもないのに、そんな小賢しい宣伝をするなんて!」

なんて言っていたりする光景、よくありますよね。
しかし、真の理系なら、あのCMの意味はこう考えるはずです。

「1000mg配合と1g配合では同じ意味ではない。誤差範囲が異なるのだ。
 1g配合だと、有効数字が1ケタしか無く、誤差範囲は四捨五入で考えると0.5g以上1.5g未満となり、1gも幅がある。
 しかし、1000mg配合と表記すると、有効数字の精度は4ケタもあり、誤差範囲は999.5mg以上1000.5mg未満となる。
 リポビタンDはタウリンというありふれた成分ですら誤差範囲を1mg未満に抑えるほど精密に製造されているのだ!」


という風に考えて、リポビタンDが実に素晴らしく精密な栄養ドリンクであると判断します。


1mgというのは、実際にはとても小さな量です。
1滴ポタっと垂れただけでも1mgなんてあっという間にずれてしまいます。
……さて、リポビタンDが実際にタウリンの誤差範囲が1mg以下なのか、私は知りません(笑)
誰か調べてみてねw(^皿^)

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Author:てるてる
沢田 輝
(@Hikaru_Sawada @IWKRterter)
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(館長のブログ)

東京大学広域科学専攻D2(駒場キャンパス)
博士課程より、東京工業大学地球惑星科学専攻から移籍しました。
地球惑星科学のなかでも、大陸地殻の成長と進化などといったテーマの地質学・地球化学あたりの研究をしてます。

中学から鉱物コレクションをはじめて早くも15年くらい、鉱物学から地球科学全体へ興味が広がっていって今こうなってしまったという感じの院生です。
石の話や、大学の話、学問とか関係ない雑記も適当に書いていきます。

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